先日、当店のアコースティックギター担当スタッフがアメリカはナザレスにあるマーチン本社ファクトリーとミュージアムへ招待して頂ける機会に恵まれました。その時の様子等をレポートにしました。

日本からはるばる約14時間飛行機とバスを乗り継ぎやっと着きました!1999年以来自身2回目になるMARTIN社訪問ですが
新しくMartinMusiumを作る為旧レンガ工場の見た目をコピーして増設し最新の社屋ながら雰囲気あるたたずまいを見せる。

中に入るとマーチンファンにはたまらないマーチングッズを販売している1833SHOPがお出迎え!おっとリトルマーチンNEW COLOR?
1833SHOPの周りにはマーチンを使用するミュージシャンの写真が展示 ミュージアムの入り口
年代順に貴重なギター達が展示説明されています。こちらは初期1830年代〜のドイツ時代。歴史を感じます。 マーチン社会長のクリス氏自らがコーヒーを片手に解説してくれました!
昔に使用していた工具達。写真ではわかりにくいですが使いこまれた跡が当時の様子を想像できる貴重な資料
時代が進むにつれ段々求められる楽器の変化がわかります。 ハワイアン全盛時Martinもウクレレを沢山生産していました。
ニューヨーカースタイルがずらり!この時代はまだDが生まれる前ですね ‘33 オリジナルOM-45!いい音しそうな面構え!
おっと真ん中のギター、見覚えが・・・そうです当店にも在庫ありますD-45S Gene Autry!ちなみに現在45グレードのハカランダモデルを作ると約$50000!ほどすると言う・・・今が買いですよ〜! アーチトップもあります
これは現在会長のクリス氏が学生時代に作ったと言う物、なんでこんな形?当然販売されなかった物。 このギターこの展示台の中でくるくる回転してます!それにしても凄い装飾・・・当然ハカランダです。
Martinの歴史の中にかつてVEGAなどのバンジョーブランドを買収した事も 歴史的ギター達の前で記念撮影でご満悦!
さーここからMartin Factoryへ突入!
Wood Sample おばちゃんのテキパキとした作業を見てるだけでも楽しめます。
シリアルを彫ったりするレーザーの機械 ライニングの接着
バインディングは昔ながらの手作業で接着しています ネックジョイント部を調整しています。このおばちゃん30年もの間ネックジョイント専門に担当している超ベテラン職人。仕事が丁寧かつ早いです。
ナットの溝きり担当。この女性も仕事が早い! ものすごいスピードでカットしていきます
塗装ブースは完全にオートメーションで流れています。
この機械驚きの完全オートメーションで次々にボディーをバフがけします。器用に動いてトップ、バック、サイド・・・ このバフがけ機、現在もう1台オーダー中とか
ここからカスタムオーダー品などを扱うカスタムショップ!
これは新製品のD-18AuthenticのTop!
カスタムショップ内にて担当職人による手作業で削られます。 ブレーシングをブレーシングに差込み接着される昔同様の製作方法で作られます。
この方カスタムショップのブレーシング担当の方。手際よく作業が進みます。
D-18Authenticの接着はニカワを使用します。 ブリッヂの接着。時間をかけてしっかり正確に組み上げます
5Kの組み上げ中。この方ウクレレ弾きの達人でもあります。怖いぐらい作業に集中していました。邪魔しない様にちょっと遠めからのショット。 ここから材のストックヤード、木の香りがプンプンします。貴重な材は鍵をかけて大切に保管。ここにはハカランダ、アディロン、コア、アマゾンローズ、マダガスカルローズetcクリス会長のプライベートストックもありました・・・ごく限られた人間しか空ける事のできない様厳重な保管。

人気のアディロントップのストック。アディロンは大きく育ちにくくギター用材として使えるサイズの物が少ない上、仕入れできる期間が短い為非常に入手しずらいという・・・材の仕入れ担当者の話

この木目は!
このかたまりから4本のネックが切り出されます。 マダガスカルローズの木目を合わせています。バックとサイドが近い木目になる様に合わせセットにして保管されています。
乾燥室ではご覧の様の山積みでMartin社規定の含水率になるまでじっくり寝かします。それがあのMartin Soundを生むのですね、強制乾燥ではないのです。すごい・・・

今回見て感じたのは機械を使えるところは積極的に機械を導入しているが、手作業を要する部分は徹底的に職人の手で手間隙をかける。ネックのシェイプなんかも最終には手で削り仕上げるのです。各専任の担当者が責任を持ってその担当部を仕上げ次々進んでいくが、チェックも厳しくなっているので、チェックではねられるとその担当者の下に戻ってきてやり直しになるというギターに対する非常に厳しい姿勢を貫いていました。今回あらためて感じたのは本当に手作業が多いのです!これだけ量産になりながらもこれだけの手間隙をかけて作られるMartin Guitar、素晴らしいですね、本当に驚きでした。工場内はオガクズなど無く非常に綺麗で塗装のオートメーション化など、職人の健康にも気遣う最新の設備が整っているのにも関心させられました。また材の仕入れ担当者の話なども大変興味深い物がありましたがその辺は話すと長いのでまたの機会に。今回Martin Guitar社と日本輸入代理店の(株)黒澤楽器店様の好意によりMartin社訪問見学する事ができました。またこの様子はギターマガジン、アコースティックギターマガジンでも特集がある予定ですので要チェックです!
アコースティック担当 江尻吉宏